2 「グサリ」と痛み、固まった2010年9月22日 asahi.comより抜粋 運動器 慢性腰痛:2 「グサリ」と痛み、固まった 東京都板橋区で中古車を販売している臼井康弘さん(45)は2001年秋、腰痛を起こして整形外科を受診。上半身を固定して腰を引っぱる牽引(けんいん)療法を受けた。3カ月くらい続けたが、目立った効果を感じられず、そのうち通うのをやめてしまった。 店のお客さんたちから情報をもらい、整体院や鍼灸(しんきゅう)院にも行き、マッサージやはり治療を受けた。腰の痛みは、強い日もあれば、さほど気にならない日もあった。 「少しぐらい痛むからって、体を動かさないのはよくないな」。誘われてゴルフに行ったり、埼玉県坂戸市の自宅へ帰るときに最寄り駅の手前で降り、早足で歩いたりした。 02年11月の朝。たばこを吸おうと台所に立った。煙を周りに散らさないように、換気扇を回し、火をつけた。そのときだった。 「グサリ」。後ろから包丁で刺されたような痛みがきた。そのまま動けなくなった。 家事をしていた妻の美和(みわ)さん(44)が台所を通りかかり、ピタッと固まっている臼井さんをみつけた。あら、ふざけているのかな。 「どうしたの?」 「こ、腰が……」 「痛いの? それなら、横になった方がいいんじゃないの?」 「無理無理。ちょっと、待ってくれ」 受け答えするのもつらかった。たばこの火を消し、10分間ほど、固まったままでいた。 壁沿いにじりじり移動。30分ほどかかって寝室にたどり着き、横になった。妻の車で病院へと思ったが、動けず、救急車を呼んだ。 近くの病院でX線撮影をして、腰に麻酔薬の注射を受けた。やはり椎間板(ついかんばん)にヘルニアがあるとの診断だった。前に受診したときと同様、それほど重症ではないとのことだった。痛み止めの飲み薬を処方され、帰宅した。 刺されるような感覚は治まったが、ずんずんした痛みは続いた。それに、左足首の辺りから先に電気が走るようなしびれを感じるようになった。温かいお湯に漬かっても、冷水のように感じた。 しびれはやがて軽くなった。でも、腰は真夏の一時期以外、いつも痛んだ。8月後半になると、腰にくるじんじんした感覚で秋の訪れを感じた。 店では、腰を曲げてお客さんにお辞儀ができなくなった。首を前に傾け、「ありがとうございました」とあいさつした。 ===抜粋終わり=== 戻る 次へ ジャンル別一覧
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